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100%透明・クリアーな天然水晶丸玉はどのようにして作られるのでしょう?

(当館オーナー、加藤 武 がご紹介いたします。)

天然水晶原石を球状にカット、研磨したものです。

白水晶で100%透明・クリアーなものは昔から宗教のなかでも使われてきましたし、占い師が使う事でも知られています。
非常に高価です。

透明・クリアーな天然水晶原石の取得が非常に難しいのが現状です。ましてその直径の大きい物になると、なかなか手に入りません。

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天然水晶は、掘り出されたそのままの形、水晶原石・クラスターの他に、色々な形に研磨されたものがあります。中でも水晶丸玉は一番良く知られている、ポピュラーな形です。

特にインクルージョン(内包物)の何も無い、100%透明・クリアーな天然水晶丸玉は、その原石の産出量が非常に少ない為、そして多くの方が好まれる、必然的にその価格が高くなってしまうのが現状です。

このコーナーでは、その100%透明・クリアーな天然水晶丸玉がどの様にして作られるのか、ご紹介しましょう。


100%透明・クリアーな天然水晶丸玉を作り出す為の原石の取得

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この3枚の写真はブラジル、ミナス州のジョアキン フェリシオ鉱山へ行った時、撮影しました。

水晶でよく知られるコリントから約90KM、舗装された連邦道(日本でいう国道です。)を北上し、そこから道なき道、もちろん未舗装の山道を約1時間、恐らく2-30KM走って到着しました。
普通の車ではとても行ける様な所ではありません。狭い山道、急な上り下り、水溜り、などなど、私の取引先のアントニオに彼の4輪駆動のトラックで連れて行ってもらいました。

このジョアキン フェリシオ鉱山は比較的大きな白水晶を産出します。
地質が柔らかいため、雨水が溜まって出来た池から、ポンプで水を引いて、その水圧で山を崩していく方法で掘削しています。


天然水晶丸玉、それがどの様な質であれ、天然水晶の原石がなければなりません。
その天然水晶原石は水晶鉱山から掘り出されるわけですが、 その様子は、当ホームページのトップページから

ここをクリック − 水晶鉱山訪問記

のコーナーでご紹介しております。そちらをご覧ください。


水晶鉱山は、規模の差こそあれ、どれも人里離れた山の中にあります。
そしてそこで働いている人達はブラジル社会の中でも一番恵まれていない人達です。

劣悪の環境の中、家族を養う為、一生懸命働いています。 face face face face face face

この下の画像は、地質の硬いコリント近郊の鉱山へ、やはりアントニオに連れて行ってもらったときの画像です。

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鉱山の事を”ガリンポ”と呼びます。そしてそこで働いている人のことを”ガリンペイロ”と呼びます。

一人で掘っている人もいれば、グループで掘っている人もいます。或いは会社組織で掘っている所もあり、まちまちですがいずれも超零細企業の範疇です。

掘り出した石を鉱山へ買いに来る業者に売り渡す、あるいは研磨所や中売り業者の所へその掘り出した石を持って行って販売する、それが彼ら、ガリンペイロの収入です。

質の良い石をたくさん掘り当てればよい収入になるでしょうし、逆に質の良い石が見つからなければ収入にならない、掘っている人、ガリンペイロの腕、実力と言うよりも運が大分左右しそうな仕事です。 face face face face face face


100%透明・クリアーな天然水晶丸玉を作る為の水晶原石に必要な条件

このページをご覧になっている多くの方は、恐らく100%透明・クリアーな天然水晶原石があり、それを丸玉に研磨するのではないかと思っておられるのではないでしょうか?

それは違います。

掘り出された天然水晶原石、その原石全体が100%透明・クリアー等ということは絶対ありません。
必ずインクルージョン(内包物)、クラック(割れ目)などがあります。

100%透明・クリアーの天然水晶丸玉を作るには、質の良い、大きな水晶原石の、そのある一部分、透明・クリアーな部分を切り取って、それを丸玉に研磨するわけです。
ですから、その質の良い天然水晶原石は、相当大きな物でなければなりません。
逆な言い方をすれば、良質の大きな天然水晶原石の、その中のほんの一部分の透明・クリアーな部分を切り取って、それを丸玉に研磨するわけです。

大きな結晶の一部分しか利用できない、大半の部分は切り落とされる、無駄になってしまう、という事です。

原石・クラスター

ですからその結晶の太さは丸玉の直径の倍、あるいはそれの3倍、4倍以上なければなりません。
この画像の水晶原石・クラスターからは、それぞれの結晶が透明・クリアーなものであっても、直径の小さな丸玉しか作る事はできません。

その為、良質で大きな天然水晶原石の取得が非常に難しく、直径が大きければ大きいほどその価格が非常に高くなるわけです。


採掘夫・ガリンペイロが取引先に100%透明・クリアーな丸玉が取れそうな天然水晶原石を売りに来ました。

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私が取引先を訪問した丁度その日、採掘夫・ガリンペイロが非常に大きな、良質の天然白水晶原石を持ち込んでいた所でした。
左の画像でもお判りいただけますが、相当大きな水晶の単結晶です。重さ百数十キロの巨大な天然水晶原石です。

価格はその場で決めます。

買う方はその石から、どれ位の大きさの100%透明・クリアー丸玉が取れるのか、それが最大の関心事です。
売る方はもちろん高く売れる方が良いに決まっています。
その交渉を傍で聞いていましたが、丁々発止、とても面白かったです。
売る方、買う方、それぞれの主張、説得、そのブラジル人の交渉テクニックはなかなか見応えがありました。

右画像はその結晶の重さを量っているところです。


Leo Leo

そして私の取引先は、この結晶を買いました。それを商品にする仕事を始めます。

最初に大事な仕事、この大きな結晶のどの部分を丸玉に使うかを決め、そして切断する場所の、おおよその目処をつけます。

透明・クリアーな部分で、丸玉の直径を最大に出来るような部分を探します。
そして余裕を持たせて、それよりもう少し大き目に印をつけて、巨大な鋸歯を持つ切断機でインクルージョン(内包物)、クラック(割れ目)などのある使えない部分を切り落とします。
切断時、水晶も鋸歯も熱くなりますので、冷やす為にホースで水を掛けながら切断します。


最終的に天然水晶原石のどの部分を丸玉に研磨するのかを決めます。

Leo Leo Leo

おおよその大きさに切断された原石を暗室に持ち込みます。
そしてその原石の後方から強い光を当てて、正確に透明・クリアーな部分を特定します。

後ろに見えるペットボトルに入っている液体は”油”です。
鋸で切断された面はざらざらしており、曇りガラスのようになっています。
また自然のままの結晶の表面も、やはり曇りガラスのようになっており、そのままでは結晶内部が本当に透明・クリアーなのか判断がつきかねます。
そこでこの結晶の表面に一番右の画像のように、この油を切断面や結晶の表面に垂らします。すると不思議な事に、結晶の内部が良く見えるようになります。

これも彼らの経験から生まれた方法なのでしょうね。

Leo

ここで最終的にどの部分を100%透明・クリアーな丸玉に使うのかを決定します。

次に切断する部分を、スケール、サインペンを使って印をつけます。

この画像で、中央から少し左下に太い線が描かれていますが、その下にインクルージョン(内包物)かクラック(割れ目)のような部分が見えますね?
この部分は当然100%透明・クリアーな丸玉には使えませんので、切り落とされるわけです。

またスケールの左端、下側に水玉のようなインクルージョン(内包物)が見えます。この部分も切り落とされます。

このように100%透明・クリアーな丸玉には、インクルージョン(内包物)或いはクラック(割れ目)は禁物、あってはいけない物なのですね。

しかし最終的に切断する場所は、このマークした部分より少し大きめに切断します。インクルージョン(内包物)かクラック(割れ目)のギリギリの部分まで、少し入っている場合もあります。
最終的には丸玉に研磨するときに、このインクルージョン(内包物)かクラック(割れ目)が消える所まで研磨するわけです。

何故なら、やはり彼らも少しでも、より大きな丸玉を作りたい訳ですし、それが彼らの懐に直接響く訳ですから。


丸玉の研磨作業をご紹介します。− @ 巨大水晶丸玉の研磨

以上の工程でマークされた部分の切り落とし、そしてその研磨作業は後日行う、という事でした。

私もその翌日、他の取引先訪問の約束があり、この街を離れなければなりませんでしたので、この石の研磨作業を見る事ができませんでしたが、丁度その時、他の大きな 水晶丸玉と小さな水晶丸玉の研磨が行われていましたのでその作業を撮影しました。
その画像を使って水晶丸玉の研磨作業をご紹介いたします。


原石から切り出された結晶の一部分は、球体(丸)に近い形をしていますが当然ながら、切断作業を繰り返しただけですから尖っている出っ張りがたくさんあります。

その為、最初は研磨と言うより、やはり切断機(切断刃)を使ってたくさんの尖っている出っ張りを切り落とします。

この作業を行う事により、結晶はほとんど球体(丸)にする事ができます。

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この画像では結晶は既に球体(丸)に近い状態になっています。
最初にこの道具についてご説明しましょう。

結晶の下の円盤は360度回転します。電動ではなく手で回します。円盤と水晶の結晶は、チュウインガム・ゴムのようなもので接着します。
このチュウインガム・ゴムのようなものは熱すると柔らかくなって、結晶を円盤からはずす事ができます。冷えると結晶と円盤をしっかり接着・固定できます。

結晶の上に当たっているのは電動ドリル、使用している刃は切断用のものです。

Leo

この画像で電動ドリルに付けられている刃が切断用のものである、ということがよくわかりますね。 ですからこのステップでは、研磨すると言うより、小さな出っ張りを切り落とす、という事です。
この作業の際、水晶も切断刃も高熱になりますので、水晶に水と研磨粉を掛けながら行います。
上の電動ドリルの位置は上下できます。それを少しずつ下げて、大きく目立つようなインクルージョン(内包物)やクラックの跡が無くなるまで切り取ります。

もちろんこの作業を何回も繰り返すと、その丸玉の直径はどんどん小さくなってしまいますが。

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切断用の刃を使って、ここまで丸く出来ました。

でもまだインクルージョン(内包物)やクラックの跡が少し見えますね。
でもこの部分はこれから行う、本当の研磨作業でこの様な跡が無くなるまで磨く事によって消す事ができるからです。

この画像右上にモーター、ローターが見えます。

このローターの先端も見えますね?ここに粗研磨用、中研磨用、仕上げ研磨用の円形砥石をつけて、水と研磨粉を加えながら研磨します。

球体を置くのは接着式の物ではなく、今度は可動式の台で、自由に水晶球の位置が動かせるようになっています。

最後は艶を出す為のパフをつけて磨きます。


丸玉の研磨作業をご紹介します。− A 小さな水晶丸玉の研磨

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小さな水晶丸玉が作られるその原石は小さい物ですから、切断機も切断刃も小さなもので済みます。

左の画像は、その原石を切断しているところです。この作業で球体に近い形まで、余分な所を切り後します。

そして研磨作業に入ります。

研磨は丸玉を指でくるくる回しながら行います。
最初は粗研磨(粗けずり)用のグラインダー、そして研磨粉も粗いものを使って球体に仕上げます。
次のステップでは仕上げ用の目のより細かいグラインダー、そして同様により目の細かい研磨粉を使用して最終的な形にまで研磨します。
もちろん最後の仕上げはパフを使って磨き、より美しい光沢が出るようにして、丸玉の研磨作業が終わります。


エピローグ

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水晶鉱山での原石の取得から、美しい水晶丸玉の誕生までをご紹介しました。

水晶鉱山での掘削作業、そして研磨作業、どの仕事も大変な作業です。
その作業、一つ一つの仕事を見ていると、その仕事の仕方、道具・機械・装置、作業環境、安全に対する配慮(セーフティグラス・安全眼鏡や安全靴の使用等)、なんと原始的な仕事の仕方だと感じました。

と同時に、これが本当の手作りの製品、商品なのだ、という感じを持ちました。

我々は、このように多くの人の手を通って仕上げられた天然水晶丸玉を手にする事ができるわけです。

しかし、鉱山での掘削仕業に関しましては、日本で我々はなかなか鉱山を見る機会がありませんので、あー、このようなものかという感じですが、研磨所の作業に至っては、 今の日本ならもっと便利な良い機械・装置もあるでしょうし、このような作業に従事する人達の安全という面でもブラジルはもっともっと良くならなければいけない、という印象を持ちました。

でもこのように撮影した写真、そしてその説明を書いていると、よく考えれば、我々日本人も2、30年前は恐らく彼ら、ブラジル人と同じような原始的な方法で色々な物を作っていたのではないか、 そしてその後、より便利な道具、機械が開発され、作られ、そして製品の質という点において日本は世界に誇れる製品・商品が生産出来るようになったのですね。

ブラジルにもなるべく早く、そのような時代が来る事を祈りたいものです。

当ホームページ、そしてこの”100%透明・クリアー天然水晶丸玉の作り方”ページに来られた皆様に、少しでもお役に立てれば幸いでございます。

最後までご覧頂き、誠にありがとうございます。 当店店主 加藤 武


当ホームページでは、このコーナーでご紹介いたしました100%透明・クリアー天然水晶丸玉や他の天然水晶丸玉を たくさんご覧いただけます。尚、 (50) は商品掲載数です。
写真、或いはタイトルをクリックしてご覧ください。
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